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・・ バラ星雲  スター☆パーティ ・・
2010年 01月 20日
この星雲は目では見えない、Hα(エッチアルファ)という光を多く含んだ光で肉眼では見えません。
望遠鏡で見ても数個の星が見えるだけで真っ赤な星雲を裸眼で見ることが出来ません。
Hαを良く通すように改造したカメラでもISO800で150秒くらい露出をかけると赤であることがやっと確認できます。
人間の目では見えない宇宙の神秘を写真という表現でする楽しさを感じる星雲でした。

目で見えない美しいものを写真で表現する楽しみがあります。 氷点下10℃で長い時間頑張った甲斐がありました。
自宅に帰ってから画像処理、ひとつの天体を画像処理するにはバッチ処理も含めて1時間くらいかかりました。


バラ星雲  スター☆パーティ_d0073620_23104864.jpg
にほんブログ村 写真ブログへ  機材と画像処理ソフトに感謝。



ステライメージ6でのマニアックな話ですが・・・
カラーのデジタルカメラでは1画素が、RGGBのセンサーで捕らえたRaw画像をそのままベイヤー配列処理。
劣化度を抑えるために先ず、ホット、クールピクセル除去とカブリ補正をかけた後、Raw画像をカラーに変換、バッチ処理で
露出時間の同じ2枚の画像を加算平均でコンポジット、それを同時間での露出ごとに3回分繰り返し、完成した画像3枚をバッチで
加算平均によりコンポジットし、出来上がった画像をレベル補正とトーンカーブ補正、スターシャープで恒星の輪郭強調をしました。

別の処理ではRaw画像をカラーで現像、やはり2枚の露出時間の画像を加算平均で
コンポジット、それを同時間での露出ごとに3回分繰り返し、完成した画像3枚をバッチ処理で
加算平均によりコンポジットし、出来上がった画像をレベル補正とトーンカーブ補正、スターシャープで
恒星の輪郭強調をする。 毎回、両方の処理をやっていますが、カラーでRaw現像した画像処理(現像なし)の方が
私好みでした。 前回の馬頭星雲と今回の1枚目のバラ星雲は後者の処理の写真画像を採用しました。

同じ露出の画像をコンポジットすることはS/N比を向上させ、画素数を増やす効果があります。
*S/N比を向上 = シグナル/ノイズ、シグナルを増やして画像の解像度、ダイナミックレンジを広げることを言います。

因みに前者の処理で行ったものは ↓ の写真です。 皆様は ↑ の写真と、どちらがお好みですか?


バラ星雲  スター☆パーティ_d0073620_23144019.jpg

にほんブログ村 写真ブログへ  総露出時間は前回と同じ35.1分です。 150秒×2、301秒×2、602秒×2を加算平均でコンポジット。

ISO800 F5  画像処理ソフト : ステライメージ6、Photoshop CS4


Canon EOS-5D Mark II SEO-SP2 / Takahashi FSQ-106ED / EM-200 Temma2M / アイダスLPS-P2フィルター(M48) 
by yozora_nagameyou | 2010-01-20 23:23 | 天文 | Trackback | Comments(10)
Commented by akamaru-kyujosho1 at 2010-01-21 01:24
こんばんは!^^
気の遠くなるような画像処理!ご苦労様でしたぁ~☆
これだけダイナミックになるには、その苦労があってなんですね!(^^)尊敬しまぁ~す!
因みにあかまる的には下の処理が好みであります☆
ポチ☆
Commented by NIMITZ at 2010-01-21 22:05 x
こんばんは。
なるほど、宇宙には人間の目には見えない光がたくさんあるんですね。
可視光線は限られていますものね。
これも宇宙の醍醐味でしょうか。
もし人間の目が鋭くて電磁波をすべて見ることができたら・・・。
逆に一歩も動けないでしょうね。
携帯電話の電磁波だけでもすごい数ですからね。
そう考えると面白いです。(^^)ゞ
応援ポチッ♪
Commented by torotorotorori at 2010-01-21 22:27 x
いやいや、これはすごいですね。
お見事!
ハッブル望遠鏡かと思ってしまうくらいです。
こんな美しい写真が撮れたらはまってしまうでしょう、と想像します。
Commented by yozora_nagameyou at 2010-01-22 20:01
こんばんは、akamaru-kyujosho1さん。
下の写真を気に入ってくださってありがとうございます!
実は下の写真の方が自分の個性が入ってて手間がかかります。
何しろRaw現像前のベイヤー配列ピクセルで多くの処理を行いますので。
しかし、経験と知識不足で諧調において狭くなっております。
写真としては私も下が好みですが、私の技術不足で写真全体がピンク掛かってしまっています。
なので派手ですが1枚目の写真をメインにおいたというわけです。

ご意見ありがたく参考にします。ありがとうございます! 今後の画像仕上げの参考にします。
応援ありがとうございます!
Commented by yozora_nagameyou at 2010-01-22 20:08
こんばんは、NIMITZさん。
人間に見える光の範囲は限られています。 同様にDSLRも画像に悪影響を与える光を
カットするローパスフィルターがあります。 ローパスフィルターを改造したカメラで撮影しています。
特に赤い光を主とするバラ星雲には効果絶大でした。
宇宙が発する光はHαが多いのでそれを通過させるフィルターを装着したカメラが有利です。
それを生かせたのが今回のバラ星雲です。

人間が現在の可視光以外を捉えることができたら、、、怖いですね。
嗅覚も犬並みの人間の数億倍の嗅覚があったら異性同士幻滅してしまうでしょうね。(笑)
いろいろ想像すると面白い世界です。(^_^)
Commented by yozora_nagameyou at 2010-01-22 20:13
こんばんは、torotorotororiさん。
ありがとうございます!
実はこの写真レベルはデジタルカメラが発達する前は、ハッブルは大げさですが
大きな望遠鏡でしか捉えられることは難しかったと聞きます。
でも、ハッブル宇宙天体望遠鏡はこの星雲を拡大した映像を映し出します。
ものすごい性能です。 でも、ハッブル宇宙望遠鏡は10年以上前の最新技術
現在の最新望遠鏡は複数を利用してとんでもない天体写真を撮るようです。
でも、宇宙の殆どが解っていません。 宇宙を撮るって楽しみになるひとつです。
Commented by mokonotabibito at 2010-01-22 23:26
素晴らしいです。
このような貴重な写真を見せていただいて嬉しい限りです。
人の目に見えないものを撮るとは、本当に凄いです。
楽しませてもらっています。
ありがとうございます。
ポチ♪
Commented by yozora_nagameyou at 2010-01-24 00:04
こんばんは、mokonotabibitoさん。
とても嬉しいお言葉ありがとうございます!
実は元画像のRawデータの諧調を数パーセントだけを引き出した写真なのです。
楽しんでいただけて凄く嬉しいです。モチベーションが上がります♪
こちらこそ、ありがとうございます☆

応援ありがとうございます♪
Commented by そらのヒロ at 2010-01-24 15:13 x
はじめまして!

これほど綺麗な写真は始めてです。
周りの恒星や銀河の海のなかに浮ぶ姿は宇宙そのものですね。
しばらく見ていてもあきが来ません。

また訪問させていただきます。
応援Pしていきます。
Commented by yozora_nagameyou at 2010-01-24 22:43
はじめまして! そらのヒロさん。
ありがとうございます!
天体写真は浅く、まだ、比較的撮影の難しくない被写体を選んでいます。
これからいろいろ撮ってみたいです。 まだひよっこです。

ありがとうございます!
先ほど会社から訪問しました。
リンクされている方々が何となく知っている方がみえました。
応援もありがとうございます!
私も時間を見つけて訪問します。
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